【書評】人間関係に悩む人へ!空気を読まない人生のススメ

 

空気を読んではいけない

空気を読んではいけない

 

 

 格闘家・青木真也さんの「空気を読んではいけない」の書評です。

 

本全般を通して「友達はいらない」「人と食事にはいかない」など徹底して他人と群れることを避け、孤独に生きる筆者の姿が描かれています。

 

究極のソロ充

大人になった今でも友達はいない。ただ、もはや友達が欲しいとは思わない。友達がいないほうが都合が良いとさえ思っている。

p18

 

僕は友達の数の多さと関係の深さは反比例すると考えているので友達は少ない方が良いと考えています。好きでもない友人とつるむのは時間とお金と神経の無駄だとも考えています。結果、親友と呼べる友達もいて、人間関係に悩むことはほぼないです。

 

なのでこの筆者が友達はいない方が都合が良いと断言しているのが納得できる部分もあります。筆者は人と群れることにより、自分の価値観、考えを変えられることをひどく嫌い、孤独を貫く生き方をしています。戦いのスタイルを確立する格闘技の世界においては特に他人の意見は邪魔でしかなく、鬱陶しいものなのでしょう。

 

「他人の意見」というものは得てして、個人の経験と偏見でしかなく参考以下にしかなりません。アドバイスといった名目で伝えられても結局は感想です。そういった雑音をシャットダウンするために他人と群れることを拒絶しているように感じました。

 

他人の意見に一切耳を貸さず、自分の意志を貫く。ソロ充の究極体がこの青木さんの思想だと思います。

 

世間的な「幸せ」に惑わされない

 

筆者はソロ充だけでなく、ミニマリストです。家には自分が用途を説明できないものをすべて捨てるといった徹底ぶりです。

 

あなたが買った服は本当にあなたが欲しいものですか?今晩飲みに行く友達は本当に大事な人ですか?僕から見ると、多くの人は不要な人やものを抱え込み、自らの価値観を見失っているように思える。隣の芝生が青く見えてしまって何が自分にとっての幸せなのかぼやけてしまっていないだろうか。

p151

 

この本の中で一番考えさせられる文章でした。

 

人それぞれに価値観があり、その人なりの「答え」と思っているものは必ずあります。しかし、世間的な風潮に無理やり迎合させられてそれに引きづり回されます。

 

「学校には行かなければならない」「正社員が良い」「大企業に入れば成功」「結婚した方が幸せ」「男は働き、女は家庭にいるのが好ましい」「異性愛が普通」

 

主に親、先生、上司など立場が上とされる人間に上記のような価値観を押さえつけられることが多いのではないでしょうか。世間の幸せは決して個人の幸せと結びつくものではないです。無理に世間と合わせようとしてつぶれてしまうこともあります。

 

世間の風潮は主に多数派に扇動されます。自分の考えや価値観が違うと思っても、周りの空気に呑まれてしまう。そんな先入観や偏見にまみれた空気を読んではいけないというのがこの筆者のメッセージだと思います。

 

「これが社会の現実だから」「世間では今こうだから」などと言われても「世間って具体的にどこだよ!お前の狭い世間の物差しで測るな!ばーか」ぐらいに思っときましょう。

 

まとめ

かなり筆者は異端児で空気を読むことに富んだ日本人とはかけ離れた価値観をもっていらっしゃいます。だからこそ面白く、学ぶところも非常に多い本でした。

 

一人で行動するのが怖い人にこの本をおすすめしたいです。